海洋汚染

ふとしたことから海洋汚染の記事を書いたのでこちらにも転載しておく。
イヌイットと環境問題

1970年代から、ホッキョクグマなどの海獣の体内から高濃度の水銀やPCB(ポリ塩化ビフェニル類)が検出されることが知られていた。また1980年代半ばに、バフィン島中東部にあるブロートン・アイランド村で海獣とイヌイットの食物に関する調査が実施され、それらの中からPCBが検出された。水銀は自然界にも存在するが、PCBは人工的に製造された化学物質であり、極北地域には本来存在するはずがない物質である。したがって、その源がどこにあるのかが大きな疑問となった。
 
1980年代にカナダ人の研究者によって、カナダ南部に住む白人の母乳の汚染度とカナダ極北地域に住むイヌイットの母乳の汚染度を比較する調査が実施された。当時、イヌイットは地元で捕れる肉や魚を主食としていたが、都市に住む人は化学物質を含んだ加工食品を食べているので、イヌイットの母乳は、都市生活者の母乳よりも有害物質を含んでいないだろうと考えられていた。しかし、調査結果は、驚くべきものだった。イヌイットの母乳から、南部の都市に住む女性の三倍から五倍も高濃度なPCBが検出されたのである。こうした調査がきっかけとなって、極北地域の環境汚染の問題が、政官界や学界、マスコミの注目を浴びるようになったのである。

(イヌイット 岸上伸啓:著より)

これは肉や魚の常食が問題と考えていいのだろうか?もしかしたら別の要因があるのかもしれない。ある博士はこのような濃度上昇はやはり食物のせいであろうと述べている。それはわかるのだが、ではなぜ極北の魚や肉はそれほど毒されているのだろう。日本も高いがイヌイットも高いのであれば、すでに世界中の魚、世界中の海獣が汚染されていると考えたほうが早いのだろうか。ちなみに漁民とイヌイットを比べてもイヌイットのほうがダイオキシンが多いらしいが、この主たる理由は海獣(クジラの一部)を食べるからだと推測されている。ちなみにほかの原住民族でカリブーを食べる人は、ダイオキシン濃度が低かったということらしい。

ダイオキシンの大部分は直接大気に排出されているという。また100年以上前の土壌や人体を調べる限り、ダイオキシンは検出限界以下という。一般ごみの焼却とディーゼル社の排出が多いようだが、結局最後は海で濃縮されるということだろうか?仮にそうだとすればこのような脂溶毒の場合、ほぼすべてが海中に流れて最後は濃縮される結果となる。ほかの毒も同様に海産物から取り入れているかもしれないことになる。この問題は結局大型魚(もしくはクジラなど)の危険性を示していると同時に、海洋汚染の隠れた深刻さを物語っている。科学的にだけとらえればやはりこの世界に食べるものはないのかもしれない。

生物濃縮といえばレイチェル・カーソンの著書が有名だが、もはや『沈黙の春』のレベルは通り越しているのだろう。wikiに掲載されている話では、1949年、カリフォルニア州クリア湖でユスリカの駆除のためにDDD(ジクロロ-ジフェニル-ジクロロエタン)が散布された際、数年後にクビナガカイツブリが多く死亡した。のちの調査により、湖水と比較して80000万倍の濃度のDDDが水鳥に蓄積されていることが明らかになった。

海洋生態系の最高次生物であるクジラ類への生物濃縮はとくに深刻な場合がある。北太平洋西部での調査ではスジイルカに残留するDDTおよびPCBの濃度が海水と比べてそれぞれ3700万倍・1300万倍も濃縮されていることが示された。有明海のスナメリやアメリカ・地中海のハンドウイルカからも同様の化学物質の蓄積が確認されている。クジラ類はアザラシと比べて出産や授乳によって母から子へ移行する化学物質の割合が高いことが指摘されており、クジラ類の寿命も長いことから、生物濃縮によるクジラ類の汚染は簡単には収束しないとされている。

世界には川や海にシアン化物を流す「毒物漁法」などというのも存在するようで、現在日本では禁止されているが政府の許可をとった場合は認められている。

潰瘍の二酸化窒素(NO2)汚染に着目した研究もあるようだ。二酸化窒素は、微小粒子による汚染を地表にもたらし呼吸器疾患等の原因になるそうだが、この主たる要因が船舶であるそうだ。海洋では交通量が最も多く混雑した航路の周囲に二酸化窒素濃度が高いことがわかっている。もう一つが沿岸部であり、欧州や北米、中国や日本の沿岸はひどいことになっている。
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海ってそんなに汚染されていたのですか。大好きな海が・・

最近、豚肉・鶏肉で出荷の数週間前から玄米を食べさせている商品を見つけました。玄米は解毒食品ですよね。それで食べてみると解毒の効果か味がきれいで美味しかったのでちょっと高価ですが続けて食べる事にしました。

農家さんは、あまった米ぬか(無農薬)を海に蒔いたら良いかも。
悪物質まみれのフンや体液で海洋汚染変わらず・・となりがちですが、いずれ悪物質が海溝にたまるようになったら、プレートでぐーっと奥に入っていって、あとはマグマが何とかしてくれます(^皿^)

北極圏になぜ汚染物質が溜まるのかという研究結果

北極圏の環境汚染(ダイオキシン)が深刻なことを初めて知り、目の前が真っ暗になりました。
あまりに重大な内容と感じたため、自分なりに時間をかけて調べてみました。
ようやく北極がなぜ高濃度に汚染されているのか…という貴重な研究結果が見つかりました。

・ユーラシア地域の汚染発生源地域からの汚染物質が北極圏は降水も少ないため,大気中からの汚染物質の除去が行われない。
・これらの要素が,大規模な人為発生源からの重金属や VOCs 成分の濃度が,バローや北極圏で,冬季に高くなる原因。
・汚染空気隗が一度北極圏内に流入すると,北極圏外には出て行きにくく,その中を漂う。
・これらのことから,ユーラシア地域の汚染発生源地域が,バローにおけるヘイズ(汚染気塊)の主な原因の1つであると考えられる。
という研究結果です。
http://www.eng.hokudai.ac.jp/labo/atmenv/research/content/summary/chikyu-kankyo-shitaba-doc.pdf

遠い熱帯地域で散布された農薬の大部分は土壌に留まることなく大気中に拡散し、気流に乗って北極圏に運ばれてきます。また、先進国の大都市や工場周辺から流れ込んだ河川の水も、海流と共に流されてきます。結果として、北極や南極といった極地は、汚染濃度が発生地域よりも高くなる場合が少なくありません。
http://www.wwf.or.jp/activities/wildlife/cat1014/cat1050/

POPsは、長距離移動性が懸念されてPOPs条約があります。
http://www.meti.go.jp/policy/chemical_management/int/pops.html

いつも貴重な題材を取り上げてくださり
本当にありがとうございます。

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プロフィール

キチガイ医

Author:キチガイ医
平成25年4月よりTokyo DDCとNPO法人薬害研究センターを設立、平成28年1月からはうつ民のセレクトショップや無料メルマガもやってます(詳しくはリンクをご覧ください)。薬の減薬や断薬、支援施設運営や、執筆や啓蒙活動を通して、自分の素人的意見を発信していければと思います。当ブログはリンクフリーですが、リンクするときは一声おかけください。

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