セカンドオピニオン提供の意味がなくなりつつあるという言葉の意味

今回は2.について書いてみます。

精神科セカンドオピニオンとは、薬剤多量療法の危険に関しての啓発と、なんでも統合失調症という過剰診断的問題の啓発が、初期の中心的活動だったと思います。笠陽一郎氏から私に代わって、私がより重視している家族的社会的視点の導入や、漢方の導入を追加点として出したつもりでした。しかしこれら扱ってきた多くの課題が、もはやネットで意見提示するには限界となったり、意味がなくなってきていると考えていました。
まず前二者の啓発は、笠陽一郎氏が業界に突き付けた最も大きな功であると思います。多くの人が疑問を抱きながら解決できなかった問題を、HP、本、新聞の三点セットで衝撃的に伝えました。違う診断への視点を広げたことも大きく(言うまでもなくその代表格が発達障害)、薬物治療の限界を示したともいえるでしょう。もちろん功には罪もつきものですが、それに関してはまた別の機会に述べます。しかしこの数年で状況が大分変ってきたのは確かです。私からみても多剤大量療法の比率自体は明らかに減っています。まだまだ0ではありませんが、患者や家族としても多剤的に出されることで、「あの病院にいくと薬漬けにされる」といった観念を芽生えさせるのに、HPなどが大きな役割を果たしたことは間違いありません。これにより手術がうまい病院に患者が集まるように、薬をminimumにうまく処方する精神科医が評価されるようになれば、この状況はさらに好転していくことでしょう。

残念ながら基準さえ満たすことがない症状を、統合失調症と診断するケースはあまり減っていません。この情報社会の中で、幻覚幻聴や妄想や思考解体さえない人を統合失調症と呼ぶのは、無理があると言わざるを得ないのですが、これについてはもはやネットが解決できる問題ではなく、診断基準の見直しなどを含めた学会や医学界全体、ひいては世論の問題かと思われます。その意味でもネットの時代は終わり、リアルに交渉するステップに移ったと考えているのです。たとえ困難でも誰かがやらないといけないのでしょう。

家族的な問題は意見として受け入れられたとはなかなか言えない状況でした。もともと患者や精神科医にだけ問題があると考えている家族からすれば、自分たちに原因があるという意見を受け入れられないのは想像に難くありません。しかしこの問題は難治例においては顕著にみられる問題であり、精神や心を扱っているわけですから人間関係や家族関係と無縁であるはずはありません。これについてもネットで伝えたり具体的に議論するには限界がありすぎます。親も議論する場所は望んでいるのです。例えば当院では発達障害や強迫性障害の患者の親に対するディスカッショントレーニングを行っていますが、皆すごく積極的です。こういうことはネットでは到底不可能な内容だろうと思うのです。

そして最も大きな問題は発達障害的な要素に関する種々の問題です。まずセカンドオピニオンサイト=発達障害のような思想が広がっていき、統合失調症から発達障害に看板を掛け替えただけになってしまっている面があります。それでも発達障害思想の導入により、多剤を避けやすくなったというメリットはありますが、そもそも発達障害というのも病前性格的観点が強いわけで、それらを考えられなければ発達障害などの病名をだしても意味
ありません。当然障害であるかどうかからも考えなければいけないのですが、もはやセカンドオピニオンや関連サイトはそのような観点から外れてしまっているように感じます。これは笠氏以上に私が啓発できなかった大きな問題点であるかと思います。
また発達障害的要素が強ければ強いほどネットに没頭してしまうことは、少し知識があれば容易に想像されることでしょう。その結果セカンドオピニオンや関連サイトにかかわるものは、どうしても極端な人の極端な書き込みが多くなり、多くの患者や家族が求めている普遍的なものとは「ずれ」てきたように思います。以前書いた洗脳と呼べるレベルまで没頭してしまっている人も多数いるように感じられます。反精神主義、反医学主義ではなかったはずですが、結局そういう思想が多数派を占めているようにも感じられます。これは多くの人に指摘された事実です。そういうものに私は同調したいわけではありませんでした。言葉通りの過剰診断や薬害的問題に警鐘をならしたかったのです。笠氏や地上氏だって自分でそうしたかったとは私は思っていませんが、結果的にそうなってしまっていることに対しては私も彼らも批判をうけるべきだろうと考えています。

これらの理由からセカンドオピニオンとその関連するサイトというのは役割を終えているのではないか、むしろ有害な面が出てきているのではないか、私はそう考えていました。それは結局私自身の自業自得であるということでしょう。それを改善するために私は一人でもこれらを総括、批判、改善していくことが求められているのだと考えています。
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家族関係検証の果たす役割

>私がより重視している家族的社会的視点の導入や、漢方の導入を追加点として出したつもりでした。

これに大いに期待していましたし、今後も期待します。
家族関係(特に親子関係)に関しては参考になることが多くありました。
当事者を持つ家族にとっては厳しい指摘内容もありましたが、結局この部分を家族が気づかないままでの当事者の改善は非常に困難であると実感しています。

笠氏が生育暦を重視することとも重なる重要な部分ではないでしょうか。

ここで書くべきではないのだろうが

題名:毒舌セカンドオピニオンのゴキブリ流セカンド総括を斜め読みして気になったことについて

>認知行動療法の国家的普及モデル(イギリス)
イギリスと言う国は何でも規格化しようとする国なのかも。
自分が持っているITIL(ファンデーション)もITサービスを規格化したものな上、正直ITサービスの向上に役に立つとはあまり思えない代物。
詳しい中身は知らないけど、上記の認知行動療法も同じようなものなのかも。

補足:ITILについて(堅苦しい表現だと”ITサービスの運用に関するベストプラクティス集”)

No title

ごかいの人も、患者会代表としてシンポジウムに参加してもらったらいいんでないかい?

今までのお返事

ごかいの人や他の会のひとを呼ぶという案は一時あって、笠氏に打診したこともありますが断られました。
ゴキブリ氏からもメールがあり、結局セカンドサイトを利用しているだけではないかと指摘があったため、リンクなどはすべてはずしました。私のセカンド総括は一応続けますが、終了すればセカンドに関するネタは他と同列以上に扱うつもりはありません。ただ精神科の大家たちもセカンドの関係者も、陰陽二極の問題として糾弾していくだけです。

セカンドオピニオンを利用してるのは、自分だということに気がつかない。

あの手この手で妨害するんですね。

多くの方が、おかしいと思いながら、声をあげることさえ、許されなかった。よく勇気をもって暴いてくれました。

圧力に負けず、自分の道を進んでください。

No title

そうそう。ゴキブリ氏だって、所詮はR医師のセカンドサイトの
庇護のもとに成り立っているだけだからね。

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No title

なんか地上さんが、掲示板の3つの王座に同時についたのが、悪いと言っておられますので、その王座を奪いとるために、締め出しを行ったということが本当のところらしいです。
掲示板管理人としての性でしょうね。
ご自身の意見は、ご自身の掲示板で、意見が合わない人の書き込みは、荒し、リアルなお付き合いは苦手ということでしょうかねぇ。

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No title

少なくともコミュニケーション広場で王座と言われても絶句するしか
ありません。青板は笠宮城と私も指摘してますから、茶板が内宮
城といわれることはあってしかるべきでしょう。地上氏は典型的AS
タイプですから同一性を崩されるのを嫌がります。私や笠氏やゴキブリ氏はADHD的要素が強いですから、同一性を崩すことを好みます。ADHDのほうが社交的だが、敵味方も作りやすいのでしょう。

No title

12/16東洋医
>典型的AS
>ADHD
そもそも、こういう風に区分することに意味があると思いますか?
自分も東洋医先生からペドに区分されました。
しかし、私の場合、少女のみに”好意”をもつことはないです。
ですが、少女に対し”好意”を持つ方がペドとつけられる場合もあり、人それぞれによって”対処”も
異なってくるはず。
場合によって”対処”法が違うなら、区分すること自体無意味ではないのでしょうか?
(1.本当の表現だとセクシャル的になるんで”好意”と言う表現にさせていただきました。)
(2.治療という言葉は使いたくないうので”対処”と言う表現にしました。
治療だと、抗男性ホルモンを打つというのもあるので。)

セカンドオピニオンを聞きたいです。
プロフィール

キチガイ医

Author:キチガイ医
平成25年4月よりTokyo DDCとNPO法人薬害研究センターを設立、平成28年1月からはうつ民のセレクトショップや無料メルマガもやってます(詳しくはリンクをご覧ください)。薬の減薬や断薬、支援施設運営や、執筆や啓蒙活動を通して、自分の素人的意見を発信していければと思います。当ブログはリンクフリーですが、リンクするときは一声おかけください。

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