向精神薬の抜き方に関する研究(今日は二本立て)

ある人から一気に抜く事に関して科学的な根拠はあるかという質問をされました。非常にいい質問だと思います。結論を先に行ってしまうと科学的な根拠はないのです。すすめる理由は前エントリーに書いた通りですが、そのあたりを含めてもう少し考察してみましょう。そうすれば違う方向から精神医学の問題点が見えてくるはずです。

まず再度書いておきますが、一気抜きは当院でもほとんどしていません。前述の条件に適った人だけであり、強い希望がある場合に限ります。基本はちょびちょび減薬であり、それが多剤であっても単剤であっても同じです。そして一気抜きには現段階で科学的根拠などありません。なぜなら誰も調べたことがないからです。あるのは海外離脱施設の覚醒剤や麻薬に関するデータのみ。そして逆に言うとちょびちょび減薬に関しても、それが良いという明確な科学的根拠は存在しないのです。地球で歴史上、一気に抜くのとちょびちょび抜くのを両方比較研究した人がいるでしょうか?私は聞いたことないし他の方からも聞いたことはありません(しっかりした比較データがあればすいません)。

個人的な感覚としてはもっとも一気に抜きして怖いのはメジャーです。特にジプレキサとセロクエル、で次はリスパダールでしょうか。これらは一気に抜きしてしまうと(この場合患者が怠薬という形が最も多いですね)まさに統合失調症のような錯乱、昏迷、幻覚をもたらします。その次に怖いのはご存知抗うつ薬、特にパキシルその次はルボックスかなあ?と思います。これも錯乱というか異常行動をきたしたり他害自傷が多いです。それに比しベンゾは一気抜きした時、不安の増強、痛み、アカシジアその他いろいろ出ますが、錯乱するのは少ない印象で、ここでの錯乱は会話など全く通じないという意味での錯乱です。意識は正常だけどとてもつらいのがベンゾの大半といいますか・・・それにもともと不安に適応がある物質だし、もたらす反動も不安神経症のようになりますから、その意味でも抜きづらいしつらいのだけど、怖くはないという印象なのです。だから自分で一気抜きして成功した例はベンゾが一番多いです。バルビタール系は実際のところよくわからりません。なぜかというとバルビタールだけを飲んでいる人がまずないこと、そしてそれを怠薬した人もなかなか見かけないからです。だからバルビタールはわかりませんがメジャーに類すると考えましょう。

ここで「根拠」について詳しく考えます。根拠の一番の源は被害者たちの経験のはずです。しかし教科書にも確かに書いてはあります。ではその教科書は何を根拠にしてちょびちょび減薬することをすすめるのでしょうか?薬が怖い物質だからでしょうか?ならば覚醒剤も麻薬も怖いはずです。しかし覚醒剤や麻薬は通常一気抜きされます。精神科では精神薬に入れ替えてしまうことが多いようですが・・・本来どちらがいいかはどこの誰にもわからないはずです。ちょびちょびがいいことに関しても被害者たちの経験が重視されているはずです。しかし医学は経験をもとにはしますが、経験だけで結論を出してはいけない代物であり、その後比較したり物質を研究したりして結論をだすもののはず。

さらにいえば、私はもう、医学全体、もっといえば薬理学や生理学というものに対しても信頼を置いていないのかもしれません。セロトニンというホルモンは存在しても、そのホルモンが感情のどの部分に関与するかさえ、本当の意味での根拠はないと思います。人体で計測してスタディしたことがないのですから当然です。しかし教科書(精神医学でなくても)にはセロトニンは~~などの感情に関与すると書かれているのではないでしょうか?その根拠は元をたどれば、結局誰かの推論か動物実験かによります。それを皆さんはどこまで信用できますか?

つまりどういうことかといえば、20年以上も前からわかっている向精神薬の依存や禁断症状や副作用の数々、その他の数々の根拠とやら、そしてどうやって治療するかに関し、世界の誰も「本格的な調査」を行っていないことを示しているのではないでしょうか?精神科医はもちろんのこと、製薬会社も誰も本気で人に寄与するための研究など存在しているのでしょうか?もしそんな研究が多数存在しているのなら、こんなに治らない人や被害者が出るわけはないと思うのです。なぜやらないのか皆さん考えてください。単純に考えても「そうすることによる不都合」が多数存在するからではないでしょうか?

だから、一気抜きか減量法が比較してどちらが良いかの結論が出るとすれば、HCU(ICUの一つ下)などで一週間くらいは集中管理して、最悪命の危険も考慮し、バイタルも測り毎日採血し、ビタミン剤や漢方の併用による結果に違いがあるかも検証し、前向きに研究を負っていく必要があります。もしこのような病院があればどちらが良いか真剣に検討できることになりますが、実際世界のどこにそんな病院があるのでしょう?評価基準は自覚や社会的点数になりますが、できる限り多項目にしなければいけません。世界の誰一人このシステムも答えも持っていないのではないでしょうか。もしこのシステム、この病院ができれば、私は教科書の前提そのものが間違っていることを証明できるのではないかとさえ思っています。しかも本来このような病院を作るのは「金があれば」簡単なはずです。夢や妄想を語るなら、全く違う医学や薬理学を組み立てることさえ、可能だと思っています。医師以外の人間の意見を参考にして組み立てれば、現段階でもすごいものができるはずなんです。まあほぼ確実に権力によって潰されるでしょうが・・・

皆さんがそこからこの問題を見つめ、教科書が正しいのかさえ疑うようになってもらえれば幸いです。

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まとめtyaiました【向精神薬の抜き方に関する研究(今日は二本立て)】

ある人から一気に抜く事に関して科学的な根拠はあるかという質問をされました。非常にいい質問だと思います。結論を先に行ってしまうと科学的な根拠はないのです。すすめる理由は前エントリーに書いた通りですが、そのあたりを含めてもう少し考察してみましょう。そうすれ...

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No title

怒らないで聞いていただきたいのですが・・

ベンゾはおっしゃるとおりで錯乱はないように思います
メイラックスの一気断薬のとき、わたしはもともと歯科でのパニック発作やその後予期不安を経験していたおかげかメンタル面においての症状はやりすごせました
「依存」や「離脱」を知らなかったのもよかったかもしれません

ですが身体においては一気断薬はどうだったのか?
今でもそこは考えるところです
痛みやリウマチ疾患、膠原病などの発症に影響がなかったか?
わたしは発症に加担したと思っています
もともと素因子はあったのだとも考えています
とにかく手を出すべき薬ではなかったことは確かですが

すでに身体の疾患を発症したうえでの減薬になりますが
2度目は多剤からの減薬になります
今のところパキシルも睡眠薬も他の抗鬱剤も抜いてからの離脱はさほど感じていません
あげたらキリがありませんし寝たきりになるほどではないという意味でです
残るはわたしにとっての最強の敵ベンゾです
リボトリールは減薬から断薬し、ユーパン(ワイパックスのジェネリックですね)1/4です
身体疾患でこの薬に関わり身体疾患との闘いの場合に限ってわたしはならしていくとう意味で減薬がいいのではと思っています
高山病もいきなりではなる確率が高いけれど何度か山に登って体を慣らしていくと負担は違ってくると思うのです
わたしは一患者であってこれはわたしの経験から感じただけの意見ですが
プロである医師である内海先生の発言はとても影響力があります
そして「依存」「離脱」に目をそむける医師が多い中で口では「患者を助ける気はない」とおっしゃいながら患者側に立って行動発信していらっしゃる

一気に抜くのがいいのはよく分かっていますがメンタル面からではなく身体面からみて丈夫でない、もしくはすでに疾患がある場合においては減薬のほうが負担がないとは言えないものでしょうか・・・

 



No title

>千里さんへ
怒りなんてしませんよ。別に私はちょびちょび減薬を否定しているわけではないんですよ。最初の質問者さんもそうでしたが、条件付きなのです。私の理想論であるだけのことです。もし私の妄想のような病院が存在し、離脱症状についてもよく勉強している看護師さんもいて、集中治療の上で抜いたら、もっといい成績が出るだろうと予想しているだけのことで・・・現状では無理ですよね。それにそのような妄想病院でちょびちょびのほうが成績がよければ、私は素直に認めてそっちばかりやります。私が従うのは「事実」だけですから。そういう病院に夢が膨らみませんか?

No title

早々にお返事ありがとうございます

そういう病院・・始めてくださいませんか?<(--)>
患者が人体実験せずにすみます

No title

残念ながらお金も味方になる医師も看護師もいません・・・
結局こういうのは国が動かないとダメなんです。
そしてそのためには被害者たちが大勢で圧力をかけないと動かないのです。

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No title

>13:00さんへ
量は少ないですがだからといって良いとは言えませんね。具体的にはGABA系のサプリに加え、ビタミン系のサプリも補助に使い、場合によっては漢方も足しながら抜いたほうがいいんでしょうが、それ自体が枝葉の問題であることを知ることが大切です。抜くためには精神薬との完全な決別なくしては抜けません。完全な決別はむしろ恐怖から生まれます。どれだけ精神薬が恐ろしく、精神科医がどれだけウソつきか、根底から知ることが不可欠になります。

実は2月に今の半分にしはじめました…当たり前のごとく、離脱がかなり辛く生きてることさえ…バカなまねしたら子供はと…結局また半分に戻しました。だからといってスッキリ過ごしている分けでもなく、フラツキ目眩夜中の軽い発作鬱っぽさ…なんとか生活している感じす。正直、薬は怖いです。飲まなくなれたら二度と飲むつもりはないです。病院に相談すること自体間違っているのでしょうか?

最後の訂正です。病院に相談すること自体が遠回り、または逆効果なのですか?一人で闘うには自信はないです。度々すみません。

No title

>ポチさんへ
精神科において転院とかセカンドオピニオンとか、ほとんど意味がないです。ヤクザに相談してもさらにからめとられるだけですから。かといってそれは一人で闘うことを意味するものではありません。この世で精神医療、精神薬を否定する人は結構たくさんいます。東洋医学者、栄養療法者、心理学者の一部、哲学者、そして薬害被害者たちそのものです。その人たちと情報を共有し、自分でも頑張って集めることが大切です。精神薬の話はまさに情報戦だと思います。

No title

現状、身体と相談しながら減断薬するしかないんじゃないでしょうか。精神薬は猛毒ですから、脳細胞や臓器へのダメージなどを考えれば、一日も早く抜いた方がいいでしょう。しかし、急な断薬は、激しい離脱症状を招き、それに絶えられるかどうかという問題が出てきます。調整が難しいところだと思います。

個人的な考えですが、何年も服用していて、薬物中毒者ながら、それなりに生活できている人は、もう急いで抜く必要もないんじゃないかと思います。1年、2年抜くのが遅れても、大して人生に大きな影響が出るとは思えませんし。逆に数ヶ月しか服用していない人であれば、急いで抜いて欲しいと思います。薬物性精神疾病の状態ではまともな生活はできませんし。

いずれにしろ、断薬してから服用前に近い状態に戻るまで、最低でも2年はかかるような気がします。

リスパダールの一気抜きについて

思い立って、一筆啓上いたします。
 私はリスパダールを一気に抜きました。少量だったせいか、どうもなかったです。離脱症状を全く自覚しませんでした。むしろ服用後期の寡尿や高体温、動悸、鼻血、企死念慮等の方が気持ち悪かったです。
 幻聴・妄想・不眠・イライラ等の症状は全くなく、またどちらかと言えば、それほど「気が上がっている」わけでも、興奮しているわけでもない状態で、約8ヵ月間(措置入院+医療保護入院+任意入院=約7ヵ月と退院後約1ヶ月)、夜だけ約0.7㎎服用していました。(ちなみに、リスパダールを飲むと、気は上がりもせず、下がりもせず、中途半端な感じでいながら、矢鱈に悠然とした気分になるのでした。)
 退院後の生活も慣れてきたので、抜くことにしました。ひょっとして夜眠れなくなるのではないかと心配だったこともあって、週に2回くらい徹夜をすることにしました。徹夜して何をしたかというと、ネットで海外のドラマを観ました。とても楽しかったです。それから読書や書き物もしました。とても有意義でした。
 徹夜明けの日は無理して夕方まで起きておくと、その後ばったり寝てしまい、翌朝7時頃に目がさめるのです。私は以前からこうした徹夜をよくやっていましたから、全く苦になりませんでした。2か月ほどこうして暮らしました。幸いひとり暮らしで仕事もしていませんので、うまくいきました。徹夜を止めても睡眠障害はありませんでした。
 尚、この期間中とその後しばらくは、寡尿(と恐らく更年期による多汗)の治療のため、防已黄耆湯(ツムラ・医療用)を服用していました。この薬は、舐めてみて非常に美味しく感じられたので、その時の自分の身体に合っていたのではないかと思います。この薬による副作用は全く無かったと思います。
 一気に断薬できるかどうかは、その薬の性質と服用総量、本人の生活状況、体力等の要素から判断するべきでしょう。私の場合は特に科学的根拠があって一気に止めたのではありませんが、上記の要素を鑑みるに、なんとなく大丈夫そうに思えたからです。
 また週2回徹夜という「無茶」、なことをしたのは、本当に眠くなるまで床に就かないようにしようと考えたからです。傾眠作用のある薬を服用すると、眠くなくても眠ってしまうという、或る意味で不健康な状況に陥ります。自分の眠りを取り戻すべく、楽しみながら奮闘しました。断薬から約1年が足しました。現在私の眠りに不都合はありません。
 各人がどの様に減薬・断薬するかは、結局自分の身体と心の声に従うのが良いのではないかと思われます。
 、
 
 
 
 

睡眠薬

睡眠薬をのみつずけて 体がかなりかたまって きております 電話はかけられませんか 苦しくてなんども未遂をしたので メールもつうじないのですが よければ電話くださいませんか 0423980563 です ばしょは東京のどこですか 教えてください
プロフィール

キチガイ医

Author:キチガイ医
平成25年4月よりTokyo DDCとNPO法人薬害研究センターを設立、平成28年1月からはうつ民のセレクトショップや無料メルマガもやってます(詳しくはリンクをご覧ください)。薬の減薬や断薬、支援施設運営や、執筆や啓蒙活動を通して、自分の素人的意見を発信していければと思います。当ブログはリンクフリーですが、リンクするときは一声おかけください。

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