報道特集

はあ・・・なんてことだろう。自分が勧めておきながらこれほど恥じるべき内容もない。患者も紹介した。シンポジウムの撮影も許可した。その結果がこれなのか?これほどに怒りにうちふるえる内容があろうか?皆さまに申し訳ない限りである。これを見た関係者の人間たちはいったいどう考え、どう感じているのか?一歩前進?TBSが扱ったことに意味がある?あの時間帯に扱ったことに意味がある?もしかしてそんなことを市民人権擁護の会や精神医療被害連絡会や自死遺族会は語るのか?私はそのような意見には決して従わない。誰に何をいわれようが、やはりたとえ一人になろうが、私は私のキチガイ道を歩き続ける。

私の妻は医療は全くの素人である。私から聞いた情報と自分の常識しか持ち合わせていない。その妻がこの番組を見てこう述べた。「これだと、ほんの一部の精神科医が悪いとしかみんな思わないよね?ODとか結局本人の問題としか思わないよね?依存が薬でなるってあれじゃ誰もわからないよね?」もうね・・・この言葉にすべて集約されてる。そして妻はその後こう述べた。「あんた(東洋医)、この番組出なくてホントよかったよ。」

この番組を見終わって最初に思ったこと、それは「これなら流さない方がよかった。この番組で誤解者と精神医療の被害者は逆に増えることだろう。」である。つまり前進になっていない。この番組の影響がもし強いと仮定するならば、現在かかっている患者は、すさまじい多剤療法者以外ほとんど疑問を感じないだろう。むしろ今の治療、例えば薬が重なっていないような投薬を受けている場合など、正しい治療を受けていると誤解することになるだろう。今の治療に関する信頼は逆に深まる人も多いと思われ、それを揺るがすのはさらに容易ではなくなる。まさにこの番組はその事を後押しした形になった。ふざけた精神科医たちを何人も出すことによって。いい加減な編集を何回も繰り返すことによって。

何が問題なのか。あらかじめアホ対策に言っておくが、自分が出ないことをどうこうとか一切関係ない。心の底から出なくて良かったと感じている。確かに特ダネの時もテレビなりの限界はあったのだ。しかしそれでも特ダネの番組は精神科医が悪いもの、精神薬が悪いもの、という前提に立って構成されていたのである。伊藤隼也系列で最も出来がよかったのは間違いなくSAPIOであるが、これもコンセプトは同じ。薬害話はもとより、第四回が精神科医の賄賂話で締めくくられているものは今までに存在しない。だから評価が高かったのである。

しかしこの番組はコンセプトが全く違った。救急医は後半でこう述べた。「性格を鑑みていきながら精神薬を出していく必要がある。」それ自体は間違っていない。しかしこれでは精神薬そのものが強い依存物質であることに一般人は全く気付く事がないだろう。私とて昔は患者のせいと思っていたのだから、一般人は絶対に気づかない。むしろ使い方次第ではとてもいい薬であるかのようなイメージを受ける。だから今治療を受けている人間たちは全く何が悪いか、自分が飲んでいる薬が悪さをしているのに、少しでも気付く内容になっているになっていないのである。

ODに関しても同じ。精神医療の被害者やまっとうな家族や禁断症状から抜け出した多くの人間たちにとって、一番大事なことは、依存や禁断症状や治らないことは本人の人格の問題ではなく、精神医療そのものの問題、精神薬そのものの問題であることを、少しでも周知してもらうことであったはずだ。であるからこそ彼らは取材を受けたはずである。しかしこの内容は全くそのような内容とはいえない。添付文書に関しても、抗うつ薬の自殺企図の可能性に関してだけ抜き出した形になっている。しかもこの内容だと精神薬が自殺を励起したと思う人は非常に少ない。多く飲んだから死んだだけでしょと、マイケルジャクソンが死んだ理由と重ねるくらいのレベルでしかない。

極めつけは精神科医たちだった。といっても最初の一人は放送上大きな問題を起こしてないからよい。問題は残り二人の精神科医である。まず埼玉精神医療センター。一言で言えば、お前が言うな!その一言に尽きる。この病院は埼玉でも有数の多剤療法とOD作りにいそしんでいる病院、電気も病気作りもしまくっている病院なのである。その病院の医師を捕まえて「この処方は問題ですね」だと?言質を取ったとかいう人間がいるなら、その人間はどれだけ浅はかかということを、これから思い知るだろう。精神科医というのは心の底からウソつきなのである。これは東電などと何も変わらない。自分の外来で似たような処方を見ながら、あの言葉を平気で吐いているのだ。

そして国立精神神経センター。出演した医師はツイッターなどで良識的な言葉を吐く精神科医とされていた。しかし今回の出演で、私はその人間性と国立精神の構造や裏側を垣間見た気がした。なぜトップがあれほどの早期介入マニアで精神薬讃美者なのに、そうでないと思われる人間が含まれるのか。そして語った内容は、結局重なった同系統の処方を否定するだけのものでしかなかった。逆を言えば重なっていなければいい訳で、その内容は厚生省レセプトチェックの発言をなぞっているだけだ。極めつけは最後の発言。時間がないから処方するだと?経営が苦しいだと?ふざけるんじゃない!精神科で経営が苦しいところがあるのなら、ソースを出して示せといいたい。もともと開業資金が少なくてすみ、借金もほとんど不要なのが精神科クリニックなのである。どうやって経営が苦しくなるのか論理的に説明してもらいたい。そして時間がないから処方するだと?時間があってもなくてもお前らは処方するのだ!そして時間がなくても精神薬を処方しなかったり、害を出さないということ自体は全く可能なのだ!(自然経過に任せることになるがその方が断然治る)。今までこいつはマシな精神科医だと思っていたが、また見る目がなかった。こいつは稀代のウソつきである。これがウソでないというのならそれを証明しろといいたい。もし証明できるのならいくらでも謝ろう。そんなことできるわけがない。

結局報道特集は精神科に加担する結果となった。まるでアリスパパが出た後、野村総一郎が出て根底からぶち壊したあの番組を再現したかのようである。もう一度言う。裏を明かしきれないことと、コンセプトを狂わせたり事実と異なることを平気で流すことは別物なのである。もうジャーナリズムは信用しない。絶対に信用しない。
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No title

東京のやることは所詮はこんなもんだよね。
キーサンと仲直りします?
なんとなく胡散臭いとは思ってた。

No title

「精神科医療に薬は欠かせない」(言葉がこの通りだったかは覚えていませんが)というような前置きがあってからの薬害例紹介という構成でしたね。薬は必要だけど多剤大量には気をつけろ・・という趣旨しにか見えなかった。単剤でもそれぞれが恐ろしい薬だという被害者の訴えは、予備知識のない視聴者には届いたのでしょうか・・

No title

確かに、先生のおっしゃる通りです。
多剤大量処方がこれ以上社会問題化するとみんな精神科に行くことを避けるようになる。
そうなると困るので、歯止めをかけてきたのでは!? バックには、いろいろいるような気がします。
真実は、テレビでは先ず取り上げられることがないと思ったほうが正解ですね。













No title

私はアリスパパさんをきちんと紹介してくれたから、いいと思いました。はじめから反精神医学のような内容というのは難しいのではないでしょうか?

「精神科で使う薬は怖い」と思えるような内容だし、被害者の方の「私達の声を届けて下さい」という声もちゃんと流れていました。この話題に興味がある方には物足りないかもしれませんが、一般の方だと「精神科は、関わらない方がいい場所」という感じだと思いました。

アリスパパさんや被害者の方には次のオファーがくるかもしれません。被害者とご遺族を世に送り出してくれた、という意味で私は報道特集を評価しています。まだまだこれからです。

怒るかもしれませんが、、、。私は東洋医さんが一発屋のようになってしまいそうだから、昨日はカットされてよかったです。

東洋医さんにはどこのどの精神科医が悪処方をしているか、という恐怖のデータが集まっているのですから、匿名で罵っている精神科医って情けないなあ、と思います。日本の精神医療が最悪なのは事実なんですから、ネットで喧嘩をするより、裁判で勝てばいいですよ。

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No title

全ては金儲けのため、そのため患者を本当の病気に仕立て上げる。患者を患者だと思っていないと発言してくれた協力者に感謝。あとは先生の仰るとおりです。

No title

NHKもゴミのような番組つくるくらいなら、精神医療の問題点に切り込めばいいのに。

No title

言われなくても釣りって気づかないと。どうせマスゴミなんだし。

先生が熱心なのは認めるけど、この問題、東京から変わるとは思えんよ。現実と理想はまったくの別物。

No title

「TBS報道特集」精神医療の実態を制約がある中で作ったらこうなりましたというような内容。一番心配なのは視聴者に誤解を与える恐れがあること。作った人はその当たりどう考えているのだろうか。

「NHK新型うつ」酷すぎて途中で観るのを止めた。新しく作った新型うつという病気を視聴者に刷り込み、精神科受診へと洗脳する内容。誰かに頼まれて作ったとしか思えない。

そう、東京から…だけでは

東京から…だけでは変わらないのかもしれませんが、各地方も立ち上がりたいと思っています。 精神科医療の虚構/マヤカシは、既にかなり周知されおります。 何よりも今回は、NHKの『意図した放送』と『地元テレビ局の放送』とが、多少物足りなさは有ったものの『報道特集』により、そのNHKと地元テレビ局の両者の放送から解る矛盾点を実に良く表してくれた[資料・番組]と成ってくれました。 地方からの【声】として大いに活用させて頂きたいと思います。

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リスク管理義務が問えるはず

> 2012-04-29 21:53さん

> NHKもゴミのような番組つくるくら
> いなら、精神医療の問題点に切り込め
> ばいいのに。

第一にタブーに切り込むことをNHKほかのマスコミに期待するのは無理でしょう。NHKに比べれば報道特集は頑張ったと思いませんか? 現時点では、処方されたとおりに服用しただけで依存症になったとか、中毒死したとかいう事実を報道特集が全国に報道しただけで十分なインパクトでしょう。

第二に、一度に全部、分かってもらうのは無理です。東洋医先生が乳幼児への投薬に関して落涙なさったのは、それだけでインパクトが大きすぎるので、一つの特集に盛り込むのは無理があります。普通の人は、そんなにキャパシティがないので、特集一回につきインパクトのある場面も一回だけでないとダメです。

第三に、現段階でも、医師の処方権があるなら、それに伴う医師のリスク管理義務も問えるはずで、そちらから攻めるアプローチもあるのではないでしょうか。

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プロフィール

Author:キチガイ医
平成25年4月よりTokyo DDCとNPO法人薬害研究センターを設立、平成28年1月からはうつ民のセレクトショップや無料メルマガもやってます(詳しくはリンクをご覧ください)。薬の減薬や断薬、支援施設運営や、執筆や啓蒙活動を通して、自分の素人的意見を発信していければと思います。当ブログはリンクフリーですが、リンクするときは一声おかけください。

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